「ad:tech kyusyu(アドテック九州)2013」のランディングページがネット上で話題になっていましたので、売れるランディングページとはどういうものなのか、情報商材LPとネット通販LPの違いはどこにあるのか解説しておきます。
このランディングページが「情報商材ぽい」て・・・。
ソーシャルメディア上で話題になっていたウワサの「アドテック九州2013」のランディングページがこちらです。→ad:tech kyushu 2013
このデザインが「情報商材ぽい」「胡散臭い」ということで、はてぶやTwitter上で話題になっていたことに驚きました。情報商材業界にどっぷり浸かっている私ですが、このテイストのランディングページを見て、私は「情報商材ぽい」という印象は全く受けないからです。
「このテイスト」とは、加藤公一レオさんの「売れるネット広告つくーる」のテイストを指します。味の素、ハウス食品、森永乳業、サンスター、やずや、エーザイなども採用しているランディングページです。
- 「無料」または「低価格」をフックにする
- 同一ページ内に申し込みフォームを設置
- 赤文字に黄色マーカーの強調文字を多用
- 巨大な緑の動くFlashボタン(音付き)
などが大きな特徴となっています。
すでにモニター人数に達して募集終了したLPがほとんどですが、エーザイの美チョコラは毎週募集しているようなので、実際のLPを見ることができます。
これだけ大手企業がネット通販(物販)のLPに使用しているというのに、このテイストのLPを「情報商材ぽい」と言うのが私には理解できません。というか、売れるネット広告つくーるテイストの情報商材のLPを私は一度も見たことがないのですが・・・。
「不幸話のストーリーテリング」があるなら情報商材ぽいです。
これらのLPを見て「情報商材ぽい」「胡散臭い」という人は、ランディングページ集めましたを見たらどうなるのでしょう?ただ、今回のアドテック九州のLPだと、「70,000円相当」とか「無料※」という表現は確かに情報商材ぽいです。胡散臭さが出てしまっているのはそのくらいでしょう。
それを除けばアドテック九州のランディングページを見ても「情報商材ぽい」とか「胡散臭い」とかは私は感じません。本当に胡散臭い情報商材のランディングページ(特にセールスレター)には、「不幸な過去からの大逆転劇」のようなストーリーが組み込まれています。俗に言う「シンデレラ・ストーリー」です。例えば、
「青春時代に暴走族に入って逮捕されて人生のどん底を味わったけど、一念発起して猛勉強して秒速で大学に合格した」
などの不幸話のストーリーテリングがあると胡散臭い情報商材と見なされて、Yahoo!リスティングやGoogleAdWordsの広告審査に落ちます。あとは、ページの最後のほうに「こんな未来が待っています!」と題して、海外リゾートや高級マンション、高級車などのイメージ画像が登場すると一気に胡散臭さが出てきます。
そういうものがアドテック九州のLPにも使われていたら「情報商材ぽい・胡散臭い」と言われても納得なのですが、なぜアドテック九州のLPが「情報商材ぽい」と言われるのかわかりませんでした。「ネット通販ぽい」の間違いじゃないですか?
今回のアドテック九州のLPは申し込みフォームが別リンクなので「売れるネット広告つくーる」で作られたものではありませんが、売れるランディングページの作り方を知りたい人は、加藤公一レオさんが解説した下記の「カンニングシート」が非常に参考になります。
ネット広告の費用対効果を100%確実に上げる最強の『カンニングシート』
プロのセールスコピーライターに解説をお願いしました。
売れるランディングページの書き方と言えば、私がネット業界最恐のコピーライターだと思っている山口貴志さんに有名企業のランディングページの解説を直談判したことがあります。せっかくですので、その要点をメモ的にまとめておきます。
●ポイント1:QUESTの流れ
QUEST:セールスレターの構成要素を表す、次の5つの頭文字を合わせたもの。
Qualify(私はあなたの問題を解決できる)
↓
Understand(私はあなたの悩みを理解している)
↓
Educate(見込み客への教育)
↓
Stimulate(オファーに応じたくてしかたなくさせる)
↓
Transition(行動を促す)
一枚ものセールスレターの場合は基本的に「QUEST」の順番で書いていけば良いが、公式サイトの場合は「お客様の声」や「ブレッド(~とは)」をQualifyのあとに置く場合もある。
●ポイント2:OATHの概念
OATH:対象の心理状態を表す、次の4つの段階の頭文字を合わせたもの。
1.Oblivious(無知)
例:腰痛になっていないから気がついていない
2.Apathetic(無関心)
例:腰は痛むが生活に支障はないし、気にしない
3.Thinking(考えている)
例:腰が痛むから治したい。どうしたら治るんだろう?
4.Hurting(苦痛)
例:腰が痛くて仕方がない。とにかく早く治したい
無知・無関心から始めると教育に時間がかかるが、考えている人、今すぐ何とかしたい人に対してはセールスしやすいので、ターゲットにするなら「Thinking」や「Hurting」の人がおすすめ。
ただし、住宅の購入などはThinking(考えている)以前の段階の人を時間をかけて振り向かせる段階から始める。
実例:サントリー「プラスデオ」のLP構成を分析
解説するランディングページ:サントリー「プラス-デオ」
今回のサントリー「プラスデオ」のLPは、Hurting(今すぐ加齢臭を消したい)から始まっている。すでに自分でも加齢臭に気づいて何とかしたい人が「加齢臭対策」で検索するとAdWordsで表示されるようになっている。
よくあるセールスレターのヘッダーコピーでは「ベネフィットをイメージさせるように」「爬虫類脳に訴えかけるように」と言われている。しかし、それは「Thinking(考えている)」をターゲットにしている場合の話で、今回のように「Hurting(苦痛)」の段階にいる人はそんなことはどうでもいい。
そのため、サントリープラスデオのLPヘッドコピーでは「加齢臭がなくなったらどうなるのか(ベネフィット)」は書いていない。「加齢臭が消せること(Qualify)」がイメージできれば良いから。だからこそ「サントリーという有名企業の加齢臭の消せる石鹸なら安心」と思った人がすぐに購入できるようにファーストビューに購入ボタンがある。
↓
Understand(私はあなたの悩みを理解している)
見込み客をリサーチして代表的な悩みを取り上げている
↓
対象を絞る
↓
Educate(見込み客への教育)
加齢臭がなぜ消えるのかを説明
↓
「Thinking(考えている)」の人もいるかも知れないのでその人への煽り。
Educate(見込み客への教育)を続ける
↓
お客さまの声
Stimulate(オファーに応じたくてしかたなくさせる)
ちなみに、途中で40代にターゲットを絞ったのにお客さまの声で30代、50代の声も載せているのは「40代がメインターゲットだけど、じゃあ30代や50代は全く効果がないのか?」というとそうではないということで、「一応」入れている、という程度の意味合い。
↓
Transition(行動を促す)
情報商材であろうと、物販であろうと「どの段階の人を対象にして、どういった構成にしていくか」は変わらないので「QUEST」と「OATH」の2つを押さえておけば外さない。ネットビジネス以外でもこのマーケティング手法は使うべき。
以上の内容を山口高志さんに解説してもらった動画が↓こちらです。
↓こちらの動画も面白いです。
●本日のまとめ
アドテック九州のランディングページは情報商材テイストというよりも、大手企業も取り入れている「売れるネット広告社」テイストのランディングページ構成になっている。売れるランディングページ構成は、QUESTとOATHの概念を取り入れるのが鉄板。
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この記事へのコメント
どうも、21歳で日給8万円稼いだ関根義光です。
あなたのブログは正直言ってまだまだ作り込みが甘いと言わざるをえません。
僕のブログでは異次元の稼ぎ方を無料で教えていますので
一刻も早く本物の稼ぐノウハウを知りたいとは思いませんか?
思いません。
↑最後の最後で笑ってしまいました。
めしおさん、はじめまして。
地方でweb製作をしているものです。
ランディングページ・セールスレターについて非常に役に立つ記事だったのでコメントさせてもらいました。
分かり易く具体的な説明のおかげで大切な基本を思い出させていただきました。
現在製作しているチラシに応用させていただきます。
これだけ分かり易くセールスレターについて解説しているのに上記コメントの残念なこと、コピペなんでしょうがシュールだったので思わず大笑いです。
miiさん、ありがとうございます。
関根義光さんのコメントは自動コメントツールで投稿しているのだと思いますが、
記事に無関係な残念なコメントで思わず笑ってしまいますよね。
初めまして。
副業サラリーマン@ジーパンと申します。
ブログを拝見させて頂きました。
私は日頃サラリーマンとして働いていますが、
夜や休日は複数の収入源を構築を目指して
ネットビジネスをしています。
私だけの知識では偏ってしまうので、
同じように活動されている方の
ブログやホームページを見ているときに拝見しました。
健康食品のランディングページは以前から
気になっていました。書き方の特徴が
ネットビジネスを営んでいる人から見れば
各所にテクニックが散りばめられていると
思っていたからです。
今回の記事がその点に触れられていて
わかりやすく書かれていたので
とても勉強になります。
またホームページを拝見したいと思います。
応援させて頂きます。
私もサイトを運営していますので、
一度お越し頂けるとうれしいです。
よろしくお願いします。
ジーパンさん
アンリミ購入者さんのようなので一言お伝えしておくと、
第3章168ページ目までの内容をやり切るのが先です。
同業者のブログなんて見てる場合じゃないですよ。