ビートたけしさんと志村けんさんの「美談記事」がFacebook上で拡散されて、
事務所が否定するなど騒動になっているようです。
なぜ、このような記事が出回ったのか考察してみます。
ビートたけしと志村けんの美談記事とは?
ビートたけしさんと志村けんさんの美談記事とは、
「有名人にまつわるいい話~心が動いたらシェア~」
というFacebookページにて、シェアされていた記事です。
(現在、該当の記事は削除されています。)
フライデー襲撃事件後に仕事のなくなったビートたけしさんを、
志村けんさんが金銭面の援助をしていた。という意味不明な内容です。
突如、この記事がFacebook上で秒速でシェアされたことで、
たけし軍団のグレート義太夫さんがTwitterで否定したり、
事務所も業務を妨害されるなど迷惑を被っているようです。
FBで、エラい勢いで広まってる「志村さんと殿の美談」当事者として言わせてもらうと「初耳」そう言う事実は無かったと思うよ、誰が流行らせたんだか…。
— グレート義太夫(夏目亭透析) (@Gidayu) April 10, 2013
はげっくすさんの記事によると、
記事のネタ元は2ちゃんねるからコピペ改変したもののようです。
「有名人にまつわるいい話~心が動いたらシェア~」には、
美談記事がたくさん投稿されていますが、どの投稿にも引用元のリンクはありません。
これでは本当なのか嘘なのかの判断もできません。
例えば、昨日投稿されたダウンタウン松本さんの話も、
芸能人にまつわるなんか良い話 part2(ニコニコVIP2ch) – 2cham
からコピペしたものです。
引用しているのに引用元を明らかにしていない時点で問題ですし、
引用元が2ちゃんねるでは情報の信憑性にも大きな疑問が残ります。
もし、この松本さんの話が嘘だったとしたら、
記事に心を動かされてシェアしてくれた人に失礼じゃないですか?
「~したらシェア」系Facebookページが急増している件
ところが、これらの記事をシェアしている人たちのフィードを見てみると、
異様な光景が目につきました。
同系統の「~したらシェア」系のFacebookページに対して、
やたらといいね!やシェアをしているのですが、
それらのFacebookページに共通点があるのです。
下記にリストアップしてみます。
感動したらシェア~世界の良い話~
設立:2013年3月13日
思わず笑っちゃう面白い画像傑作集
設立:2013年3月16日
涙が止まらない
設立:2013年3月20日
「あるある」ページ~これ、あるあると思ったらシェア~
設立:2013年3月24日
人生を変える名言~共感できればシェア~
設立:2013年3月24日
感動すれば、シェアでしょ!
設立:2013年3月25日
有名人にまつわるいい話~心が動いたらシェア~
設立:2013年3月27日
本当にあった感動話~多くの人に知ってほしい物語~
設立:2013年3月27日
え!?こんなこと知らなかった!って感じの豆知識~知らなかったらシェア~
設立:2013年4月1日
キリがないのでこのくらいにしておきますが、
いずれも設立されたのがごく最近で、管理者不明の謎のFacebookページばかりです。
何か組織的なニオイがします。
Facebookメディアプロジェクト(FMP)とは?
そこで、上記複数のFacebookページに顔を出している人の
フィードを探っていったところ・・・組織的なニオイの元をみつけました。
下記に誘導して「チーム」を募集しているのです。
~『最短×最速』でFacebookからお金を生みだす方法~
メルマガ系の情報商材アフィリエイターが大好きな
「無料オファー(オプトインアフィリエイト)」案件です。
4月2日までの限定ページと言いながら、
「終了準備中」などというロスタイムを未だに続けている時点で、
愛と平和と宝物を感じます。
メールアドレスを登録すると送られてくるレポートには、
匿名のFacebookページを運営して、参加者同士でチームを結成し、
チームで協力して情報を拡散させよう的なことが書かれていました。
これを「Facebookメディアプロジェクト(FMP)」と呼ぶそうです。
設立間もないFacebookページの投稿が、
グレート義太夫さんの耳に届くほど秒速で拡散された原因は、
上記チームメンバーによる組織的な力が働いていたからでしょう。
また、レポート内では、
FacebookページにA8.netのアフィリエイトリンクを掲載し、
報酬を獲得した事例も掲載されていました。
提携審査ありのキャッシング案件「プロミス」の事例です。
A8がFacebookページでも広告掲載可だったことも初耳ですが、
サイトの提携審査がかなり厳しいはずのプロミスが、
Facebookページへの掲載を許可するという信じられない光景を目にしました。
プロミスっていつの間にか審査ユルユルになっていたんですね。
そして、こちらのFacebookページを見てください。
管理者不明で、~したらシェア系のFacebookページですが、
「画像」と「ーPRー」のセット。
どこかで見たことがあると思ったら、↓この記事で告発されているやり方と同じです。
拝啓JOC様、女性アスリートの盗撮写真がアフィで金儲けのネタにされております。対処お願いします。
しかも、今回の「スピリチュアル女子」のほうは、
A8のアフィリエイトリンクを短縮URLで偽装するという、
ステマと捉えられても仕方のない掲載方法をしています。
先ほどリストアップしておいたFacebookページも、
今はファンを増やして、いいね!やコメント癖を付けさせている最中ですが、
固定ファンが付いた頃にアフィリリンクが貼られますので見ておいてください。
自分の意志と判断でよく考えてからシェアをすべき
また、先ほどのブログにこんな別記事もありました。
Facebookに仕掛けられた「罠」っていうやつを整理してみました
特に注目すべきは4つ目の
「いい話を流しまくってフォロワーやファンを集めてマルチ商法」です。
上記のブログを書いている永江さんは、
情報商材は全て詐欺だと思っているようなので記事が偏向気味ですが、
Facebookには変な情報に騙されている人が多いのは同意です。
今回の「~したらシェア」系Facebookページに
一生懸命コメントしている人のフィードを見てみると、
「挨拶スパム」をやっていることからもそれがわかります。
これをスパムだと思わず素直に信じて実行してしまう純粋な人は、
Facebookはやめたほうが良いのではないかと思います。
「Facebookで集客・売上をアップする方法を知りたい」
と思って(?)利用し始めたのに、それらを教えると称する大先生たちに
逆に利用されていることに気づかず、残念な結果に終わると思います。
誤解のないようお伝えしますが、良い情報をシェアすること自体は否定しません。
私もTwitterやFacebookページで頻繁に情報をシェアしていますし、
当ブログ記事の最後にはシェアするように呼び掛けたりもしています。
親しい人にシェアを頼まれたら協力してあげることもあるでしょう。
ですが、「~したらシェア」や「名言・格言」「診断系アプリ」を
利用・シェアする際は、
- どこの誰が運営しているFacebookページなのか
- そのFacebookページの情報は一次情報なのか二次情報なのか
- 二次情報だとしたら情報元はどこなのか、事実なのか
- 何の目的でそのような情報を掲載しているのか
- 真っ先にコメント、シェアしている人たちのフィード内容は怪しくないか
など、シェアする前に自分自身で今一度吟味することをおすすめします。
そうしないとあなた自身も同類だと思われてしまったり、
嘘情報で友達を騙すことになりかねません。
Facebookで流行っている美談商法にはくれぐれもお気をつけください。
※2013年4月15日追記
ASSIOMA(アショーマ)でも別の角度から取り上げられていました。
Facebook悪徳活用事例 感動系エピソードを利用した情報商材販売
こうして、情報商材関係者は全員このようなことばかりやっていると思われ、
それを知った日本アフィリエイト協議会がまた調子に乗って、
「情報商材を排除する!」と関係省庁に働きかけをし始めるわけです。
一部の輩のせいで、業界全体が悪かのように捉えられて大迷惑です。
●本日のまとめ
「たけしと志村の美談記事」が異常なまでに秒速で広まった背景には、
チームで協力して情報を拡散させることを推奨する情報商材に洗脳された人たちが、
思考停止状態で次々にシェアを行ったことが起因している可能性が高い。
↓※自分の意志と判断でよく考えてからシェアしてください。
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