情報商材の購入を伴う「宣伝書込内職」報道に対する見解

2013年3月21日、国民生活センターから発表された
情報商材をきっかけにした宣伝書き込み内職報道について
業界関係者としてスルーするわけにはいかないので見解を述べておきます。
(エイプリルフールネタではありません)

国民生活センターHP画面

情報商材の購入を伴う宣伝書込内職トラブルが増加中

国民生活センターの報道資料(PDF)」によると、
情報商材の購入を伴うインターネット上で口コミ等の宣伝を書き込む内職
(宣伝書込内職)に関する相談が2012年から増加しているそうです。

情報商材トラブルの相談件数

2011年から相談件数は減少傾向にあったのですが、
昨年からまた増加しているとのことで、消費者に注意喚起がされました。
特に、悪質なものとして取り上げられているのが、
「商品仕入れ型」と「アフィリエイター育成型」です。

商品仕入れ型とは、ドロップシッピングまがいの手法のことです。
通常のドロップシッピングと違って仕入れが必要だったり、
高額なホームページ制作を契約させられます。

入り口となる情報商材にはノウハウなどは何も書かれてなく、
仕入れ商品やホームページ制作の申し込み方法が書かれているだけ。
という人の姿をした悪魔の所業です。

一方、アフィリエイター育成型とは、
アフィリエイトで稼げるようになる方法を教えるというものです。
当ブログで扱っているほとんどの商品はこちらに該当します。

これの一体何が問題なのか、いくつか問題点が挙げられていましたので、
私なりにまとめて見解を述べておきます。

問題点1:情報商材を買った後に「今だけ」と別の商品を案内される

いわゆる、バックエンド商品、アップセル・クロスセル商品の案内を
購入直後に表示させて、1度限りのワンタイムオファーで買わせることです。
「今だけ」と焦らせ、じっくり考える余地を与えさせない手法です。
「今でしょ!」と「今だけ!」は似ているようで違います。

私もこのワンタイムオファーはゲスくて嫌いです。
まだフロント商品を試してない段階なので、
別の商品が今の自分に本当に必要なのかどうか判断ができないからです。

まずはフロントの商品を使ってもらって、
ステップメールなどで頃合いを見計らったころに案内を流せばいいのに、
購入者を焦らせて申し込ませるこの手法は確かに問題だと思います。

問題点2:知らされていない返金条件があり、返金されない

インフォトップで販売されている情報商材であれば、
この返金トラブルはほとんどないと思います。

インフォトップには曲がりなりにも審査がありますので、
返金保障をつけている場合は販売ページと特商法に
返金条件を詳細に書かないと審査に通らないからです。

ただし、インフォトップは審査機関でも法的機関でもないので、
「インフォトップの審査に通過していれば安心」
などという安易な考えを持っていると危険です。

例えば、この記事を書いている時点でインフォトップ売上ランキング1位の
超高速ゲームせどりやしろ塾という商品の販売ページを見てください。
インフォトップの審査段階で不合格となるはずの下記のキーワードが
ふんだんに使われているのに審査に通過して売られています。

誇大表現キーワード表
インフォトップ誇大表現キーワード一例

■誰でもできる
>「誰でもできる」という事
>誰でもできる外注化の方法とは?

■驚愕
>驚愕の手法を紐解いていきます
>驚愕の戦略とは?

■永遠
>これを知らなければ永遠に

■断言
>右を見ても左を見てもないと断言できます。

■究極
>「誰にでもできるビジネス」の究極形態

■超簡単
>超簡単に!
>超簡単!ツールを回すだけの商品リサーチ方法とは?
>超簡単アマゾンへの発送手続きとは?

■最強
>ゲームせどり最強の“超高速せどりツール”
>最強特典
>最強のツール

■必ず
>必ず数千万円から数億円のビックビジネスとなるでしょう。

私はインフォトップ審査部の中の人ではありませんので、
どう解釈するとこれらが「前後の文章によって誇大表現に該当しない」
になるのかはわかりませんが、インフォトップ的には問題ないのでしょう。

ただ、インフォトップは審査機関でもなく、法的機関でもなく、
あくまでも「決済代行機関」ということです。
インフォトップ購入者利用規約にも次のように書かれています。

販売者が発行・出品した商品・サービスのキャンセル・返金などに関して、購入者より当社へ問い合わせがあった場合、販売者へ連絡する以外の対応は受け付けません。当社は、販売者、購入者間でのキャンセル、返金、その他如何なる事由での紛争に関しても、一切責任を負わないものとします。

申し込み時の証拠となるものは自分でしっかりと保存しておくことが大切です。

問題点3:「稼げる」と説明されるが稼げない

国民生活センターの報道資料に次のように書かれています。

業者の指示通りに宣伝を書き込むことで、確実に商品が売れるとは限らない。

アフィリエイトは成果報酬型ビジネスなのですから、当然のことでしょう。
根拠も再現性もない手法を「確実に売れる」「必ず稼げる」
などと説明するのはもちろんゲスの極みですが、それを「必ず確実に売れる、稼げる」
と真に受けてしまうほうも問題ではないでしょうか。

問題点4:「簡単な仕事」と説明されるが、実際は大量の作業が必要

「1ヶ月に1000サイト作成」とか実践困難な作業量なのは論外ですが、
アフィリエイトに「簡単な仕事」「1日10分の作業だけで」
みたいなものを求めてしまうほうも問題だと思います。

最初から「楽して簡単に稼ごう」などと思っているから
変なものに引っ掛かるのではないでしょうか?

競合サイトのことが頭にあれば「簡単に済まそう」とは思わず、
「一手間かけたり、別の視点から攻めて、競合サイトに負けないサイトを作ろう」
と思うのが一般的な考え方ではないでしょうか?
かといって、それらの作業が複雑とも作業量が膨大とも思いません。

「毎日最低10記事更新しましょう!」とか、
「月10万円稼ぐには300サイト必要です!」とか、
そんな非効率的な労働作業を要求されるわけではありません。
少なくとも、当めしおブログではそのような教材は扱っていません。

問題点5:事業者とみなされると消費者センターでは対応できない

これは意外に知らない人もいるかも知れませんが、
消費者センターは専業アフィリエイターのトラブルには応じてくれません。
消費者センターは、文字通り「消費者」のための救済機関だからです。

また、消費者契約法に基いて返金請求する場合も、
消費者ではなく「事業者」と判断されると返金が困難になります。

それよりも根本的な問題として、
そんな返金請求が必要になるような商材を買ってしまわないように、
冷静に物事を判断できる思考力を身につけるのが重要かと思います。

問題点6:初心者の段階で高額な情報商材(塾)を勧める

これは私も非常に問題だと思っています。
高額塾というのは、その塾長でしか知り得ないノウハウや考え方を
個別サポートで聞き出してこそ意味のあるものだと思っています。

それらを聞き出せる知識やスキルもない初心者の段階で塾に入って、
他の教材に書いてあるような初歩的で普遍的なことを塾長に聞くなんて、
「参加費用と質問内容の高低差ありすぎて耳キーンなるわ!」です。

なぜ、フットボールアワー後藤さんの例えツッコミが出るほど、
そんなに多くの初心者の人が高額塾に入ってしまうのかと言うと、
情報商材アフィリエイターが「無料オファー」をばら撒いているからです。
別名「オプトインアフィリエイト」とか言う人もいます。

アフィリエイトの作業時間を削ってでも
無料オファーをダラダラと見ることが有益だと判断したのでしたら、
紹介するのは何ら問題ないと思います。

ですが、無料オファーを紹介したなら、
最後の有料オファーの内容についても意見を発してあげないと、
初心者の人はプロモーション内容に引き込まれてしまっています。

数万円の情報商材はもちろん、数千円の書籍ですら
第三者のレビューが必要とされているのですから、
数十万円の高額塾なら尚更、第三者の冷静な意見が必要でしょう。

国民生活センターの資料にも

業者の説明をうのみにせずに、どのような作業を行うのか、本当に儲かるのかを、第三者の意見を聞く等して、冷静に判断すること

と書いてあります。
情報商材アフィリエイターは業者側に回るのではなく、
第三者的な立場として情報を発信するのが役目だと私は思います。

無料オファーを頻繁に紹介するのは結構ですが、

「そのまま塾に入ったけど、わからないことだらけで作業が追いつかなかった」
「塾長のサポートを存分に受けられずに受講期間が終了してしまった」
「受講期間終了後にサポート延長オファーがあり、また申し込んでしまった」

という塾長がおいしい思いをするだけのカモ鍋の具材を送り込まないように、
最後の有料オファー内容について見解を提供してあげることも
紹介した情報商材アフィリエイターの使命ではないでしょうか?

総括:情報商材が悪徳商法の一種だと思われるのは心外です。

以上、今回の国民生活センターが挙げていた問題点を見てみると、
消費者を騙そうとするほうが悪いのはもちろんですが、
常識的に考えればおかしな話を信じるほうにも問題があると思います。

また、情報商材そのものが詐欺かのような報道の仕方も気に入らないです。
例えば、消費者庁が景品表示法に違反した企業を晒しあげていますが、
情報商材関係者の名前なんて一つも挙がっていません。

もちろん、情報商材の市場規模が小さすぎるのもあるでしょうけど、
そこまで情報商材に対して警告を発するくらいなら
1社くらいここに悪質業者の名前が挙がっても良いと思います。
ですが、すべて情報商材とは関係のない企業ばかりです。

これは景品表示法違反の内容を見ればわかりますが、
情報商材業者以上に巧妙で多数の消費者が信じてしまうような
違法な表示方法をしているからではないかと勝手に推測します。
悪質な情報商材サイトなんて冷静に見ればわかりますので。

いずれにしても「超簡単に秒速で誰でも稼げる」
などと謳う情報商材には手を出さないことです。
そんな参入障壁の低いものは世に出た時点で秒速で飽和しますので。

アフィリエイト初心者の人におすすめなのは、
自分のペースでじっくり取り組めて、わからないことがあったら
無期限・無制限で質問できるサポート環境の整った教材です。

間違っても初心者の段階で高額塾に入ったり、
教材を小出しにする通信講座などに申し込まないことです。

特に、「情報商材は全て詐欺だ!」とやたら批判しておいて、
初心者に年間3万5000円~7万円以上もする通信講座と言う名の
高額情報商材「アフィリエイトチャレンジ」を勧める支離滅裂な業者もいます。
お気をつけください。

●本日のまとめ
誰でも簡単に稼げるかのような宣伝をする情報商材業者がいるのは事実だが、
そんなうまい話にコロっと騙されるほうにも問題があると自覚し、騙されないように
自分の見識を高めることも大切。特に初心者の人は高額塾には入らないこと。


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この記事へのコメント

  1. ワンタイムオファーってCookieでどうにかなったような
    昔とまた違うんですかね。

    またあの団体は…
    どうしても、何が何でも情報商材は
    全て詐欺でないと気に食わないらしいですねw

    昔は書籍なんかでもお情けで有用なものもあるらしいが
    位は書いてくれてたんですが、
    最近はバッサリと切り捨て、業界全体を葬り去る方向性にしたようです。

    そういえばJIBEO、解散しちゃうんですね。

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    1件の返信を表示
    • たしろさん

      >ワンタイムオファーってCookieでどうにかなったような

      Cookie削除が効くものと効かないものがありますね。
      ただ、ワンタイムオファーにやられてしまう人は、
      Cookieの削除すら知らない人が多いと思います。

      あの団体がいくら頑張っても、ASPは許さないでしょうね。
      LFMやファクトリーをおすすめするASP担当者もいるくらいですから。

      JIBEOは解散して当然だと思います。
      私は1期の終了時点で見切りを付けました。

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