アフィラボ(株式会社アリウープ/井口大輝さん)の前身の岡田塾に入塾&実践してみた結果

株式会社アリウープの井口大輝さんが所長を務める「アフィリエイトLab(アフィラボ)」というPPCアフィリエイトの塾(研究所?)が2016年12月6日まで募集中のようです。

実は、アフィラボの前身の塾「岡田式カテキョPPCアフィリ塾(2期)」に2014年12月から2015年の3月までこっそり入塾し、実践していました。その感想を2015年の6月に書き上げたのですが、3期の募集がなかったため、この記事はお蔵入りになっていました。

ですが、今回「アフィリエイトLab(アフィラボ)」と名称を変えて募集開始とのことで、当記事を公開できる日がやってきました。記事も追記していますが、基本はアフィラボではなくて、1年半前に書いた前身の「岡田塾」のレビューになっている点をご理解の上、お読みください。1万文字超えていますので、お時間のあるときにごゆっくりどうぞ。

岡田式カテキョPPCアフィリ塾に入塾した理由

岡田式カテキョPPCアフィリ塾(2期)は、2014年11月下旬~12月上旬にかけて募集されていました。なぜ入塾したのかと言うと、モニター塾生さんが知り合いだったからです。私の知っているハンドルネームと変わっていたので、今回は「Mさん」と呼ぶことにします。

Mさんとは2010年くらいから知り合いで、第一回アンリミテッドアフィリエイトセミナーでもお会いしています。Mさんは自他ともに認めるパソコン音痴なのですが、そんなMさんでも出来たのが「岡田式カテキョPPCアフィリ塾」です。

私は2008年にPPCアフィリエイトでアフィリエイトを始めましたが、面白味を感じないのでもう二度とやらないと決めていました。ですが、「あのMさんでもできるなら(←失礼)究極のPPC嫌いの私でもできるのでは?」と思い、入塾してみることにしたのです。

今回は情報商材アフィリエイターとしてレビュー目的や潜入目的ではなくて、実践目的で入塾しました。アフィリエイト塾に実践目的で入塾したのは5年ぶり2回目です。

今まで取り組んだことのないアフィリエイト手法だった

岡田式カテキョPPCアフィリ塾(2期)は、2014年12月~2015年3月までの4ヶ月が受講期間です。塾らしくカリキュラムが超細かく設定されていて、毎月月初にその月のテキストが配布されます。こんな細かく書かれた教材は初めて見ました。

1ヶ月目は「王道編」ということで、商標OKの案件を商標キーワードで出稿する手法です。メインの「岡田式」とは直接関係はなく、PPCの基礎を身につけるのが目的の内容です。私的にはいきなり苦痛を感じる内容でしたが、2ヶ月目以降の岡田式に備えるための修行だと思って我慢してやり切りました。

そして、2ヶ月目からは岡田式の実践に入ります。正直、アフィリエイトノウハウはもう出尽くした感がありますが、「こんなやり方があったのか」というのが岡田式の感想です。

塾の募集ページにあったような「地域名を攻める」という単純なものではなく、もっと拡張性のある内容でした。この手法で今まででアフィリエイトに取り組んだことがなかったため、最初はとても新鮮でした。

付属のExcelの専用ツールも、私では作れないレベルです。「こんなのよく作ったなぁ」という感じです。2ヶ月目までは新鮮味もあったので、引っかかる部分を感じつつも最後までやり切りました。

3ヶ月目の途中でギブアップ

しかし、限界が来たのが3ヶ月目です。2ヶ月目の内容+αといった内容で、基本的なことは2ヶ月目と同じです。最初の1週目は新しいテキストが配布されたこともあり、何とか実践できたのですが、3ヶ月目の2週目で「ルーチンワーク感」を急激に感じるようになり、3週目の途中でギブアップしました。

やめることを決めた瞬間の何とも言えない開放感、肩の荷が下りた感がすごかったです。私には岡田式がストレスになっていたんだと改めて感じました。

作成したサイトの数はカリキュラム通り、1ヶ月目30サイト、2ヶ月目7サイトです。3ヶ月目は10サイトのノルマがありましたが、2サイトでギブアップしました。ラスト4ヶ月目は「真・岡田式」という岡田式の応用編のようなノウハウがあります。私は3ヶ月目で限界を感じ始めた時から、4ヶ月目の真・岡田式も先取りして実践しました(1期のテキストも自由にダウンロードできます)。

確かに売上は上がることは上がるのですが、これをヨコ展開していくのがしんどい&鬼つまらなくて、断念しました。これ以上続けたらストレスがたまってハゲると思いました。

何のためにアフィリエイト(仕事)をしているのか?

なぜ、途中で挫折したのかと言うと、ちょっと考えたらすぐに答えが出ました。私はお金を稼ぐこと「だけ」を目的にアフィリエイトをしているのではないからです。「仕事」としてアフィリエイトをしています。仕事には「ライスワーク」「ライクワーク」「ライフワーク」の3通りあると言っている人たちがいます。

下記の動画がわかりやすいです。(途中で出てくる「顔晴れる」という表現はちょっと気持ち悪いですが・・・)

1.ライスワーク
ご飯を食べるため、お金を稼ぐために働く

2.ライクワーク
その仕事が好きだから働く

3.ライフワーク
その仕事に使命感を感じるから働く

私はサラリーマン時代は3回転職して4社経験していますが、いずれも「給料よりも仕事内容にやりがいを感じるか」を最優先していました。事実、仕事内容を優先して転職した結果、給料が下がってしまい、それを補うためにアフィリエイトを始めたという経緯があります。

私は独身なので月20万円あれば普通に生きていけます。ですが、2回目の転職で手取りが月16万円になってしまったため、さすがに月20万円はキープしておきたいと思ってアフィリエイトを始めました。

なので、副業時代はお金を稼ぐため「だけ」でアフィリエイトしていました。完全に「ライスワーク」です。当時実践していたPPCアフィリエイトは岡田式の王道編と同じ手法でしたが、苦痛を感じることもなく、黙々と作業できていました。仕事のやりがいは本業に求めていましたので、副業には「お金を稼ぐ」という結果だけ求めていました。

仕事の報酬とは何か?

そのあと、リストラされて無一文になりましたが、月20万円稼げるようになるまでは「ライスワーク」として、アフィリエイトをしていました。仕事のやりがいとかはどうでも良くて、「売上が上がること」自体が最大のモチベーションになっている時期です。生きるために必死です。

ですが、今は仕事内容にやりがいを求めるようになっています。残念ながら報酬だけ上がってもモチベーションに繋がらないのです。「仕事に何を求めるのか?」は人それぞれだと思いますが、田坂広志さん著「仕事の報酬は何か」という本にこんなことが書かれています。

「なぜ、そんなに一生懸命、働いているのですか」「あなたにとって仕事の報酬とは何ですか」もし、この問いに対して「仕事の報酬は給料や収入だ」と答えるならば、残念ながらそのビジネスマンは大切なものが見えていない。そして、その結果どれほど一生懸命に働いても、本当に大切な報酬を得ることなく歩むことになる。

この本の中で、お金以外に得られる仕事の報酬として、「能力」「仕事」「成長」という3つが挙がっています。

「能力」と「成長」はわかると思いますが、「仕事の報酬は仕事」とはどういうことかと言うと、仕事を通じて「作品」を残すということです。たとえ形に残らないサービスであっても、精一杯力を尽くして、心に残る仕事をすることが最高の報酬(モチベーション)になるというものです。

アフィリエイトの場合はコンテンツ(サイト)が作品として残りますので、わかりやすいです。俗に言う「コンテンツ愛」の感じるサイトを作りたいかどうかです。

昔、「一つ屋根の下」で江口洋介も言っていました。「そこに愛はあるのかい?」と。そういう愛情や情熱を注いで、魂のこもったコンテンツを作ると、それがエンドユーザーにも伝わって、「面白い」とか「参考になりました」とか「助かりました」という反応が返ってきます。これがないと私はやりがいを感じずに死んでしまいます。

「それなら趣味ブログで好きなこと書いていればいいじゃん」と思うかも知れませんが、趣味になるとこれも私は挫折要因になります。パワーアフィリエイトで挫折した理由がそれです。

お金以外にやりがいを感じないと、仕事のモチベーションは続かない

「愛」だとか「お金だけじゃない」みたいなことを書くと、「綺麗事かよ」とか言う変なおじさんが出てくるかも知れません。ですが、これは人間の「欲求の本能」なので仕方がないです。だってにんげんだもの。

マズローの欲求5段階説が正しいならば、お金のために働くのは「生理的欲求」「安全欲求」に該当しますので、5段階ピラミッドの底辺部分の欲求です。その欲求が満たされると、社会欲求→承認欲求→自己実現の欲求へとステップアップしていきます。

また、行動経済学の第一人者、ダン・アリエリー氏のプレゼンでも「仕事のモチベーションはお金だけではない」ということが、様々な検証実験で証明されています。(参考:ダン・アリエリー: 仕事のやりがいとは何か? | TED.com

ただし、お金を稼いだ先に「家族に楽しい生活をさせてあげたい」とか「親孝行したい」とか、家族を喜ばせるためというお金の使い道がある人は、お金目的のライスワークが続いてもモチベーションは保てるのかなと思います。家族のためにお金を使うので、それが使命感(ライフワーク)に繋がっているからです。先ほどのたぬきの話がまさにそれです。

ですが、私は家族がいないので、家族のために働くという概念がありません。生活がかかっている正社員を雇う予定もありません。会社を大きくしたいという願望もありません。お金の使い道は自分だけになりますが、特に何か欲しいものがあるわけでもありません。必要性を感じたときに必要なものを買うスタイルです。

なので、私はどうひっくり返っても、お金だけ稼いでもモチベーションに繋がらないのです。それよりも、仕事内容そのものに意義を感じるのかが超重要になります。

そうじゃないと、何のために働いてるのかわかりません。もし、お金の使い道がないのにお金のためだけに働ける人がいたら、お金という物体そのものに愛着を感じてしまう奇妙奇天烈な人だと思います。

そんな中で、岡田式カテキョPPCアフィリ塾の内容にお金以外の「仕事の意義」を感じることは、私にはありませんでした。むしろ苦痛を感じることが色々とありました。

岡田式PPCアフィリ塾で苦痛を感じた5つのこと

1.ビジネスというよりギャンブルに近い

岡田式はツールを使って超大量にサイト生成する数勝負の手法ですので、ギャンブル的な要素が強いです。実際、塾内でも「当たり案件」「お宝案件」という言葉が飛び交っていて、それを探し当てるために作業するような手法です。

テキスト内でも「くじを引くようなもの」みたいなことが書かれています。とにかく量をこなして、売れる案件やキーワードを引き当てたらラッキーで、それを残してメンテナンスしていきます。

一方で、規定のクリック数を超えても売れなかった広告の配信を停止・削除する「損切り」をしたり、イケると思って出稿したキーワードがニッチすぎて表示されない、塾生のサイトだらけで単価高騰しすぎていて表示されないことが多々ありました。

もちろん、SEOの場合でも記事を書いてみないと上位表示できるかわかりません。ですが、上位表示できなかったとしても、内部リンクに使ったり、ブランディング記事として活用することもできます。

ですが、岡田式の場合は「この案件やキーワードではダメなんだ」という経験値は積めても、広告文やキーワードは削除する羽目になり、作ったサイトは本当にゴミになります。自分の作ったコンテンツが誰にも見られずに役目を終えてしまうので、悲しくなります。

2.広告主の営業マンのごとく商品紹介をする

岡田式は「1サイト1商品」型のペラサイトを量産します。なので、その1商品が最強だと信じてユーザーにプッシュする必要があります。

例えば、「ジャニーズグッズの買い取り案件」をアフィリエイトする場合。「ジャスティ」よりも「ジャニヤード」に誘導している塾生が圧倒的に多いです。その理由は、ユーザーが喜ぶからではなくて、某ASPを使うとジャニヤードのほうが成果地点が有利だから。だと思います。

↑某キーワードでジャニヤードの広告が占拠している様子

ですが、ジャニヤードは買い取り価格が恐ろしいくらい安いです。もちろん、売る商品の価値、保存状態、在庫状況にもよりますが、初回限定盤のDVDなどプレミアム商品じゃないと、想像の斜め下を行く査定額が付いてしまいます。実際に利用してみればわかります。

それにも関わらず、どんなグッズでも「高価買取してもらえる」などと、広告主のLPを鵜呑みにした紹介文で誘導するのが岡田式です。メーカー(広告主)の営業マンのようなことをやります。これは「赤ちゃんのぐずり」で検索してきたユーザーに「キャリーミー!プラス」だけを勧めるような中村式!リスタートアフィリエイトと同じです。

抱っこ紐は、他にもエルゴベビー、ベビービョルン、アップリカなど色々なメーカーの商品があります。おんぶ兼用タイプもあります。それなのに、キャリーミープラスだけをプッシュするというアフィリエイト手法です。

一方、買ったあとから「おんぶ兼用タイプにしておけば良かった・・・。」と、ユーザーを後悔させないように、他のメーカーの商品も吟味して、納得のいく選択肢を提示してあげるのがアフィリエイトサイト(販売代理店の営業マン)の役目だと私は思っています。

アフィリエイトには色々なスタイルがあって良いと思いますが、中村式や岡田式のような1サイト1商品型のスタイルは私のポリシーに合いません。

3.広告管理のルーチンワークが地獄

岡田式PPCでは、毎日、1週間ごと、1ヶ月ごとに分けて広告管理のルーチンワークをやる必要があります。ルーチンワークですので、地味な作業で何も面白くありません。

特に3ヶ月目の広告管理が地獄です。サイト生成や出稿は一括で大量にできるのですが、品質インデックスの低いキーワードの削除はすべて手作業でやります。大量に出稿したものを手作業で削除していくのです。淡々とした作業が得意な人は良いですが、私には苦行でしかありませんでした。

4.作成する記事がつまらない

私がアフィリエイト作業で一番楽しいと感じるのは、コンテンツ作りの時です。他のサイトとは一味違う記事を書くことにやりがいを感じます。ですが、PPCアフィリエイトの場合は、あまり文章を盛り込みすぎると売れなくなりますので、必要最低限の内容に留める必要があります。

それゆえ、岡田式で作成する記事は「ザ・紹介文」という感じで、何の個性もありません。LUREAのショートレンジ編で作成する記事みたいです。

もちろん、岡田式のサイト作成作業にやりがいや楽しさを感じる人もいると思いますが、私は「なんでこんなつまらないサイトを量産しているんだろう?」という虚無感を感じてしまいました。

5.ブリッジページや誘導ページを作っている感覚になる

これも「記事がつまらない」と関連するのですが、ブリッジページや誘導ページ(ドアウェイページ)を作っている感覚に陥ります。ブリッジページとは、GoogleAdWordsの定義によると、

アクセスしたユーザーにとって有益となる独自のコンテンツを提供することなく、別のドメインへ誘導することを主目的としたウェブページ、またはサイトの構造

AdWords ポリシー:ブリッジ ページのより詳細な掲載基準と、サイト ポリシー入門ガイド公開のお知らせ

誘導ページ(ドアウェイページ)もほとんど同じ意味です。少し前にGoogleが誘導ページの品質に関するガイドラインを更新したとして、話題になりました。

誘導ページとは、ユーザーを特定のサイトに誘導したり、資料請求などをさせたりすることだけを目的に作られた、ユーザーに独自の価値を提供していないページ群のこと

Google ウェブマスター向け公式ブログ: 誘導ページ(Doorway Page)はガイドライン違反です

特に、上記Googleが提示している「例2」のサイト

地名以外ほぼ同一の誘導ページを大量に生成しているケースです。どの地域のページを見ても、資料請求フォームなどは同じものが用意されていることなどが特徴です。こうしたページでは、その地域ごとに特化した有用な情報はほとんど提供していない

これはまさに岡田式で作成するサイトの代表例です。岡田式で作るサイトは、特定のキーワードだけ入れ替えて、残りはすべて同じ文章になります。どのキーワードでも通用するような当たり障りない無難な記事にしなければいけません。

なので、「こんな記事は私が書く意味がない」と思ってしまいました。ぬかに釘、のれんに腕押し、めしおに無難な記事です。

岡田式で作るサイトは本当に世の中に必要なのか?

自分のやる仕事ではないなら、PPC専用スタッフを雇うなり、外注化すれば問題ありません。実際、塾の4ヶ月目のテキストでルーチンワークを外注さんに依頼する方法も紹介されています。

しかし、私のやる気が削げたのは、岡田式で作るサイトの存在価値自体に疑問を感じたからです。先ほどのジャニーズグッズ買い取り案件もそうですが、こういう事例が山ほどありますので、もうひとつ例を出してみます。例えば、バイク買い取り案件を岡田式で出稿してみると、下記のような状況になります。

PPC広告枠に表示されている12サイトのうち7件が岡田塾生のサイトで埋め尽くされています。広告主がアフィリエイターに求めているのは、

・広告主が集客できていないキーワードで集客する
・広告主が掲載できないコンテンツで後押しする

のどちらか、または両方だと思います。ですが、ご覧のとおり広告主と同じキーワードで出稿している(表示されている)状況です。同じキーワードなのに、サイト内容は販売ページの超簡易リライト版です。

そのため、「広告主よりも広告文を注目させて、クリックさせて、広告主の売上をもぎ取っているだけではないか?」「アフィリエイトサイトが出稿されていなければ、ユーザーは公式サイトを直でクリックして、そのまま申し込みするのではないか?」という疑問がぬぐえませんでした。

また、ほとんど変わり映えのしない岡田塾生のサイトで有料検索欄が埋め尽くされることを、ユーザーが求めているとも思えません。少なくとも、GoogleAdWordsでは岡田式で作るような独自コンテンツのないサイトは出稿できないはずです。

もちろん、広告主が出稿していないキーワードで出稿できるケースもありますし、コンテンツ内容も自分のさじ加減次第でどうにでもなります。しかし、私がアフィリエイトで一番やりがいを感じる「コンテンツ作成」に注力してしまうと、岡田式は非常に効率が悪く、稼げないサイトになってしまいます。

結果として、誰でも書けるような変わり映えのしないサイトを作らざるを得なくなり、「別にこんなサイトなくてもユーザーは誰も困らないんじゃないの?」と思ってしまいます。アフィリエイトリンクを踏ませたもん勝ちみたいな世界に見えてしまいました。

嘘の体験談を書いてユーザーを騙すライティング手法

また、最近のPPCアフィリエイト業界は、違反行為をして稼ぐことがブームになっています。それが「嘘の体験談」を書いたサイトを作成する手法です。例えば、看護師求人の案件をアフィリエイトする際に、全国の市区町村名ごとに、

・サイトA「私は練馬区の病院で働いていたのですが~」
・サイトB「私は渋谷区の病院で働いていたのですが~」
・サイトC「私は新宿区の~」

・・・といった感じで、地域名だけを変えて、さもその地域で働いていたかのような体験談を装った偽装サイトをツールで量産します。さすがに全国すべての病院で勤務経験がある人はいないでしょう。これは「地域名」なのでまだマシですが、悪質なものになると「病院名」でサイト展開をしています。

ASPの中の人に聞きましたが、出稿に使われた病院から広告主にクレームが多く入っているそうです。 その病院に実在しない職員を装っているのですから、当然ですよね。

しかも、体験談にリアル感を出すめに、無関係な一般の人のブログから顔写真をパクってきて「私も無事、希望の職場に転職できました♪」みたいな体験談コメントに盗用しています。一昔前の詐欺商材セールスレターのお客様の声みたいなことをやっています。

もし、これがテレビ番組なら完全に「ヤラセ」でBPOの審議入りになりますが、お金を稼ぐためなら平然とやってのけるPPCアフィリエイターがゴロゴロいる現状を目の当たりにしました。

これは倫理的な観点だけでなくて、法的にも問題です。実際は、その看護師転職サービスでは転職できないかも知れないのに「転職できた」と偽っていたら、景品表示法の優良誤認に該当します。規約違反レベルの「夜回し(出稿禁止キーワードを夜間にこっそり出稿すること)」よりも悪質です。

もちろん、真っ当にやっているPPCアフィリエイターもいますし、岡田塾のテキストでは、このような嘘の体験談を推奨するような記載はありませんでした。テキストでは。

PPC広告を使った違法サイトの出稿が大流行中

アフィリエイトラボでは、岡田塾になかった「YDN」への出稿ノウハウが追加されるようです。YDNは私も使っていますが、メインサイトの出稿にホソボソと使っているだけです。

一方で、ここ1、2年で嘘の体験談ページをYDNやFacebook広告、ネイティブ広告枠に出稿して、ユーザーを騙して荒稼ぎする手法が大流行しています。嘘の体験談ページとはどんな内容なのか、実例を提示してみます。

実例1:HMBサプリの体験談ページ

嘘サイト:筋トレ効果を30倍にして10日で腹筋が割れるHMBが凄過ぎて炎上中…

パクリ画像

パクり元Google 検索

パクリ画像2

パクリ元Google 検索

実例2:プエラリアサプリの体験談ページ

嘘サイト:【悲報】体重68kgB90W70H95から必死に48kgまで痩せた結果…

パクリ画像1

パクリ元Google 検索

パクリ画像2

パクリ元Google 検索

実例3:クラチャイダムサプリの体験談ページ

嘘サイト:1日30g食べるだけで70歳のおじいちゃんを超絶倫にした●●がやばすぎるw

パクリ画像1

パクリ元Google 検索

パクリ画像2

パクリ元Google 検索

実例4:腸内フローラをフックにした体験談ページ

嘘サイト:LAKUBI(ラクビ)/痩せにくい体質の原因は腸内フローラ!?たった1ヵ月でガリガリレベルに痩せると話題の腸内フローラダイエットが凄すぎる。
嘘サイト:スマートガネデン乳酸菌/痩せにくい体質の原因は腸内フローラ!?たった1ヵ月でガリガリレベルに痩せると話題の腸内フローラダイエットが凄すぎる。
嘘サイト:青汁ダイエット.com/痩せにくい体質の原因は腸内フローラ!?たった1ヵ月でガリガリレベルに痩せると話題の腸内フローラダイエットが凄すぎる。

パクリ画像1

パクリ元Google 検索

パクリ画像2

パクリ元Google 検索

実例5:全国の市区町村を使った体験談ページ

上記ほど悪質じゃなくても、ユーザーを誤認させるようなYDN手法は他にもあります。たとえば、私は東京都練馬区在住なので、下記のようなサイトが表示されることがあります。


ボロボロの不動産がこんなスゴイ査定額になるなんて…(yk)

「練馬区の古い不動産がこんなスゴイ査定額になるなんて…」というタイトルを書いたからには、そのサイト内には練馬区の古い不動産がスゴイ査定額が提示されていると思いますよね。ところが、このサイト内に載っている査定額の画面は、他の全国の市区町村サイトすべてで流用されています。

例えば、千代田区の場合

ボロボロの不動産がこんなスゴイ査定額になるなんて…(yk)

例えば、岡山県英田郡の場合

ボロボロの不動産がこんなスゴイ査定額になるなんて…(yk)

いずれも2,263万円です。さも、その地域の不動産で「こんなスゴイ査定額」が出たかのようなタイトルと査定結果を載せて、ユーザーを誤認させてからアフィリエイトリンクに誘導する手口です。

「うちも同じ地域で、築年数も同じくらいだから2,200万円になるのか!」と思って査定したのに、全然違う査定額が表示される可能性があるわけです。「なんやこれ!?全然ちゃうやん!」とユーザーは不信を抱きます。そのサービスが実際より著しく優良だと誤認させたら、景品表示法の優良誤認に該当します。

人を騙してお金を儲けて楽しいですか?

キリがないのでこのくらいにしておきますが、このような体験談の捏造や誤認させるページを作って、「他媒体の広告枠に出稿」する手法がブームになっています。スマホの普及もあいまって、相当バブリーな状況になっています。

現実的にあり得ないヘッドコピー(タイトル)で読み手を釣り上げ、でっちあげた成功体験ストーリーを語り、海外(主に韓国や中国)のサイトから画像をパクってくる・・・まさに一昔前の詐欺商材のセールスレターの作り方と同じです。景品表示法違反、著作権法違反、薬機法違反、健康増進法違反・・・違法行為のバーゲンセール状態です。

しかも、腸内フローラの3サイトなんて、アフィリエイトしている商品は違うのに、体験談(捏造)は同じものを堂々と使いまわしています。人を騙す気マンマンじゃないですか。人を騙してお金を稼いで楽しいのでしょうか?・・・いや、「稼ぐ」という言葉すら不適切です。「儲ける」のほうが適切です。

しかも、某ASPのイベントで、アフィリエイト初心者向けセミナーの講師をしていた人がこれ(捏造体験談の使い回し)をやっているのですから、おったまげです。ASPのトップ(経営陣)のみなさんは、こういう現状を把握しているのでしょうか?上場企業が運営しているASPなのですから、もっとコンプライアンス意識を高めたほうがいいと思います。

ということで、話がだいぶ脱線しました。アフィリエイトLabのYDN手法がどんな内容なのかは知りませんが、他のYDN系ノウハウのように「体験談を装った違法記事」を推奨していないことを祈ります。いずれにしても、同じようなサイトをツールを使って大量生成&出稿する手法は、私は何のやりがいも感じないのでもうやりたくありません。[完]

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