三菱東京UFJ銀行の法人口座開設が思っていたほど難しくなかった件。

今まで事業用の法人口座は楽天銀行だけを使っていたのですが、メガバンク(都市銀行)でも法人口座を作ることにしました。事前の噂では「審査が厳しい、難しい」と聞いていた三菱東京UFJ銀行で口座開設を試みましたが、簡単に審査通過&開設できましたので、その成り行きを書いておきます。

三菱東京UFJ銀行で法人口座開設を決めた理由

ベンチャーサポート税理士法人の担当者から、中小企業倒産防止共済(経営セーフティ共済)の加入を勧められたのですが、楽天銀行などのインターネット銀行では掛け金の引き落とし先として指定できません。倒産防止共済に加入するには、どうしてもネットバンク以外の口座が必要になります。

また、先月の楽天銀行の口座凍結騒動を受けて、楽天銀行ひとつに依存するのはリスクが高いと思いました。
参考:楽天銀行の対応が雑過ぎる | YONEZO-NET
参考:ネット銀行経由での詐欺が多発している件で: やまもといちろうBLOG(ブログ)

上記の内容を見る限り、個人口座でヤフオクの入金管理をしているのが凍結の原因っぽいですが、問い合わせの電話がなかなか繋がらないというのは私も経験しています。何かあった際に直接窓口に行くこともできないですし、銀行口座はネットバンク以外にも複数開設しておいたほうが安心だと思いました。

現在、都市銀行はみずほ銀行、三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行、りそな銀行、埼玉りそな銀行の5行ですが、私の場合、三菱東京UFJ銀行以外は最寄りの支店が隣町まで行かないとありません。そのため、利便性を重視して、最も近くに支店がある三菱東京UFJ銀行で口座開設することにしました。

口座開設に必要な書類と審査が有利になる書類

三菱東京UFJ銀行のホームページでは、確認書類として「履歴事項全部証明書」「印鑑証明書」「公的な本人確認資料」の3点が必要と書かれています。(参考:法人口座を開設されるお客さまへ | 三菱東京UFJ銀行

ですが、色々と調べてみるとこの3つだけでは審査通過が難しいようです。
参考:法人口座・法人クレジットカードの審査を通過するためのアドバイス | Lifeclip
参考:メガバンク(都市銀行)の法人口座開設申込が思った以上に厳しい

そこで、上記のサイトを参考にして、

  • 会社ホームページ&主要サイト一覧(5つ)をキャプチャして印刷したもの
  • 楽天銀行法人口座の取引履歴明細書(前月分)
  • 法人設立届出書
  • 定款
  • 月次実績報告書(ベンチャーサポート税理士法人作成)

も用意しました。月次実績報告書に関しては、ベンチャーサポート税理士法人の担当者から「この月次報告書を見せれば楽勝で審査通ると思いますよ」と言われていたので、持っていくことにしました。(関連記事:ベンチャーサポート税理士法人のレビュー

当日、銀行窓口でお姉さんに聞かれた7つのこと

当日は、普通に私服(白シャツ+黒のスキニージーンズ)で行きました。受付番号を発行してから20分くらい待たされました。受付担当は20代と思われるお姉さんでした。色々と聞かれると思って覚悟して行ったのですが、予想していたよりも簡単なヒアリングでした。審査のために聞かれた内容は下記のとおりです。

1.口座開設目的

「倒産防止共済の口座引き落としのため」と答えました。あとは、楽天銀行の口座凍結騒ぎがあったので、楽天銀行以外にも法人口座が欲しかった旨も伝えました。

2.事業の割合

届け出ている事業内容のうち、主たる事業の割合はどのくらいかを聞かれました。「インターネットによる広告業務(アフィリエイト)が7~8割」と答えた気がします。

ちなみに、「インターネットによる広告業務とは何ですか?」「アフィリエイトとは何ですか?」と聞かれると思っていたのですが、アフィリエイトの説明は何もする必要はありませんでした。おそらく、主要サイトのキャプチャを印刷しておいたので、それで説明しなくて済んだのかなと思います。「こういう資料は助かります。」と言っていました。

3.従業員の数

「私一人です。」と答えると、「えっ!一人でやられているのですか!」と驚いていました。確かに、法人なら従業員を雇ったり、家族を役員にするのが普通だと思いますので、珍しいのかも知れません。

4.取引先およびお金の流れ

「楽天銀行の通帳はお持ちですか?」と聞かれたのですが、元から楽天銀行に通帳はないので、用意しておいた「取引履歴明細書」を渡しました。こちらも「色々と用意していただいてありがとうございます。」と助かっている様子でした。

楽天銀行の取引履歴明細書を見ながら「こちらの会社が取引先でしょうか?」と、ASPの名前を指差しながら聞かれました。「そうです。こちらの会社から広告料が支払われます。」と答えました。なんとなくですが、Googleの名前が入っていたのは、銀行の人にもわかりやすくて印象が良い気がしました。

5.海外との取引はあるか

アフィリエイト以外にメシオプレスも販売しているので、「極まれに海外在住のお客さんから入金があるかも知れませんが、基本的にはありません」と答えました。

6.屋号と確定申告実績

法人化前に個人事業主として納税しているので、そのときの屋号を聞かれました。口頭で言うと必ず聞き返される変な屋号で嫌なのですが、最初から紙に書くように促されたので助かりました。きちんと納税しているかどうかも審査のポイントのようです。

7.この銀行(支店)を選んだ理由

「近いからですよね?笑」と聞かれて、「はい(笑)」と答えました。

聞かれたのはこのくらいです。時間にして5分もかかっていないと思います。事前に色々聞かれることを覚悟していたせいか「ここまで聞かれるの?」みたいな感覚はまったくありませんでした。事前に用意していった法人設立届出書、定款、月次実績報告書を提出する出番もありませんでした。

まずはネット銀行→そのあと都市銀行の流れが良いかも。

当日の聞き取り調査は難なく終えたのですが、「履歴事項全部証明書」と「印鑑証明書」は発行6ヶ月以内のものじゃないとダメで、手元にあったものはすでに期限切れでした。

そのため、法務局に取りに行く羽目になったですが、その間に審査は進めてくれて、申し込みの1週間後に審査通過の連絡が来ました。審査通過してから、最新の履歴事項全部証明書と印鑑証明書の再提出でOKでした。

ちなみに、申し込み時に固定電話の番号は書いていません。携帯電話のみで審査通過しました。おそらく、法人設立後すぐに口座申し込みしたのではなくて、法人としての活動実績を作ってから申し込んだのが有利に働いたのでは?と思いました。

ベンチャーサポート税理士法人などに法人設立を代行すると、履歴事項全部証明書や印鑑証明書は法務局に代わりに複数枚取ってきてもらえます。なので、法人口座を開設するなら、

まずは審査が比較的簡単な楽天銀行で開設

その後5ヶ月くらいは法人として取引実績を作る

楽天銀行での取引履歴を武器に都市銀行でも口座開設

という流れでいけば、事業内容を根掘り葉掘り聞かれたりして、「審査が厳しい。面倒」と感じることもなく、証明書が期限切れで再発行しに行く手間もかからなくてスムーズだと思います。もしかしたら、これでも十分審査が厳しいのかも知れませんが、私は事前調査でこれが当たり前だと準備していたため、全く負担に感じませんでした。

そんなわけで、晴れて三菱東京UFJ銀行で法人口座を開設できました。受付のお姉さんの対応も感じが良かったです。「何かお困りのことありましたら、直接お電話でも大丈夫です。」と言ってくれて(名刺ももらいました)、やはり都市銀行の対応は安心感があります。三菱東京UFJ銀行で法人口座を開設する予定がある人はご参考までに。

2015年11月11日追記:預金取引1年以上ルールを突破する方法

銀行経由で倒産防止共済を申し込む場合、法人として融資取引があるか、または法人口座で1年以上の預金取引がないと申し込みを受け付けてくれません。三井住友銀行の場合は1年以上の預金取引がなくても大丈夫らしいのですが、三菱東京UFJ銀行は断固応じてくれません。

そのため、預金取引1年未満ですぐに倒産防止共済に申し込む場合は、銀行経由ではなくて委託団体(商工会議所など)を経由する必要が出てきます。私の場合はベンチャーサポート税理士法人を経由することで、法人口座開設してすぐに申し込むことができました。

2016年1月13日追記:ネットバンキングが超絶使いにくい

三菱UFJはBizSTATION(ビズステーション)という法人向けインターネットバンキングを利用できるのですが、信じられないほど使いにくいです。

Chromeからアクセスできない、毎回電卓のようなものでワンタイムパスワードを入力する必要がある、パスワードを複数間違えるとロックがかかり、解除するには支店に出向かないといけない・・・など、ネットバンキングの利便性が全く感じられません。ATMに立ち寄ったほうが早いです。

三菱東京UFJ銀行でネットバンキングの利用も前提の場合はおすすめできません。みずほ銀行にしておけば良かった・・・。

あとがき

ベンチャーサポート税理士法人といえば、2015年10月から待望の「仙台オフィス」がオープンしました。今まで東北や北海道在住の人は、ベンチャーサポート税理士法人とは縁がなかったと思いますが、これでほぼ全国対応と言える法律事務所になったのかなと思います。東北在住の人もぜひ利用してみてください。

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